カエル塾

カエル塾

仕事を見える化し、
継続的に改善する方法を学ぶ

  1. TOP
  2. カエル塾
  3. コラム
  4. テレワークで業務改善を考えよう!

テレワークで業務改善を考えよう!

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
テレワークで業務改善を考えよう!

新型コロナ危機もポジティブに捉えれば業務を見直す絶好のチャンス! テレワークをしながら業務の効率化を考えてみませんか?

テレワークをやってみた気づき

テレワークが始まって1ヶ月ほど経ったでしょうか。皆さんはどうお過ごしですか? ご職業によっては、職場や現場に出勤せざるを得ない方々もいらっしゃることでしょう。医療従事者を始めとするEssential Workerの皆様に深く感謝しつつ、幸いにも自宅で勤務が出来る立場の皆様に向けて、テレワーク改善のアプローチについてウンチクを綴ってみたいと思います。

さて、会社から特段の研修やフォローもないまま、いきなり自宅勤務となった方も多いと思います。とりあえずやってみなさい、という放り出され方は、ある意味新鮮な経験です。従来は環境、設備、インフラから仕事の進め方まで、設計済の中でやっていたことを、自分で一から設計しなくてはなりません。少々大げさですが、業務改善を初めて自分でやってみる機会を得た、とも言えますね。個々の社員が物理的にバラバラな環境にいる現状においては、共通のフレームワークを定めることがとても重要です。バーチャルに繋がりながら課題と改善策を共有してゆくのです。各々別々にやっているよりも、その方が効果的です。

 

自宅勤務をやってみて感じた問題点を挙げてみましょう。

・ 生活音がうるさい/TVの音が聞こえる
・ 子供やペットが遊びにくる
・ 就業時間中なのに買い物に行かされる
・ 部屋にエアコンがなくて寒い/暑い
・ 自宅のPCが遅い
・ 会社で使っていた大きなディスプレイがない
・ インターネットが遅い/料金がかさむ
・ VPNに繋がらない
・ 印刷ができない/FAXができない
・ 普段ある文房具がない
・ 必要な物を会社の袖机に置いてきてしまった
・ 机と椅子が仕事用じゃないので肩が凝る
・ Web会議に見せたくないものが映る
・ Web会議に家族の声やペットの鳴き声が入る
・ オンとオフが曖昧になる
・ お昼に困る
・ 運動不足になる
・ 勤務報告が普段より細かくなり手間が増えた
・ 上司/部下/同僚とのコミュニケーションが取りにくい
・ プロジェクトの進捗がわかりにくい
・ 他部署の動向がわからない
・ 他部署への依頼がしにくい
・ 残業管理がしにくい
・ セキュリティーの担保が難しい
・ 捺印ができない
・ 会社宛の郵便物の受領ができない
・ 会話がない/鬱になりそう
・ 人目がなく、ついサボってしまう
・ 静か過ぎて集中力が続かない
・ 独りで抱え込んでしまう/軽い相談がしにくい

 

こういうのを「気づき」と言います。予め網羅的に洗い出すことは難しかったことでしょう。やってみて始めて顕在化することがあります。是非、この期間のご自身の例を振り返ってみて、書き出してみて下さい。

 

テレワークの先にある姿

次に、これらの「気づき」を重要度、緊急性、対策の実現可能性などの観点から仕分けしてみましょう。その気になればすぐに対策できることもあれば、自分独りではどうにもならないこともあります。しばらくは我慢できても、長期戦となったら耐えられないかも、と思うこともあるでしょう。そのような分析を経て、「やっぱりちゃんと対策しよう」と自分で決めたことを「課題」と言います。「課題」だと捉えた時点で、あなたにはなんとなく対応策が頭に浮かんでいるものと思います。いくつかの処方箋がある中で、まずは手軽にできる案に取り組む、ゆくゆくは時間やお金がかかるかもしれないけどしっかりとした対策に取り組む、このように立てたプランを「施策」といいます。「施策」を実践してみた結果、「課題」が解消されたのか、どのくらい改善したのか、を評価してみます。テレワークというテーマでは厳密に計測することまでは必要ないかもしれませんが、直感でも良いので、「○○% くらいの改善になったかな」と定量的に言ってみると張り合いが持てますね。

ご説明した手順は業務改善サイクルへの入り口です。「気づき」「課題」「施策」とその評価を上司・部下・同僚とシェアすればとても貴重な学びにつながります。企業として対処すべき課題も、現場から前述のような分析と共にエスカレーションされれば、説得力が増し、優先度が高まることでしょう。ちなみに、テレワークというテーマにおいては既に多くのアンケート調査が実施されており、ぶつかる課題はみんな一緒で以下のように集約されるようです。

 

テレワークにおける課題の類型

1. まずは環境とインフラの問題

・ リモートでも仕事ができる環境の整備
・ 人事制度、業務規定の見直し
・ 社員の精神面でのケア
・ 家族への配慮

2. 情報共有や組織間連携の問題

・ 情報共有、コミュニケーション
・ 情報リテラシーの向上
・ セキュリティー担保

3. 効率性の問題

・ 仕事の属人化排除
・ エスカレーションルールの明確化
・ 紙と捺印の撲滅

4. 根本的な問題

・ 適切なデータをリアルタイムに共有する
・ 意思決定をデジタル化する
・ 世の中の変化に応じてビジネスモデルを変える

 

皆さんの企業では、今どのあたりのステージに取り組まれていらっしゃいますか? 2番目以降の課題は、コロナ問題がなかったとしても、いつかは対処すべきであった課題です。4番目は以前からホットなDX (Digital Transformation)ですね。向かおうとする方向性は変わっていません。しかし、コロナ危機を経験したことで、世界はそれ以前とは少し異なるスピード感で変貌しようとしています。海外では”New Normal”という言葉で表現されています。

 

ニューノーマルって何だ?

まだ、その最終形はわかりません。コロナ問題はいずれ収束するでしょうが、この試練を乗り越えた社会は価値観を変え、人々の暮らし方、働き方は、元の姿には戻らないと言われています。現在はまだ危機の最中ですが、自宅でできるだけ効率的に仕事をするために部屋の模様替えをし、机や椅子、ネット環境を整える、テイクアウトが出来る近所のお店を把握する、Web会議に映る上半身だけ普段着のテーストを変える、通勤や外回りがなくなったことによる運動不足を解消するために、新たな習慣をつける等、既に消費者の行動は変化し、各種のサービスに対する需要はコロナ以前に比較して変化しています。企業はこのような変化を察知し、今後の変化を予見して、提供するサービスを適応させてゆくこと、それをこの不自由な環境の中でどのように実現し、継続してゆくかを再設計することが求められています。組織のあり方から社員の行動まで、どんなニューノーマルを想定するのか?我々は変化対応力を試されています。

多くの経営層は”ニューノーマル”に向けて「待ったなし」「変わらねばならぬ」と捉えています。そんな今こそ、テレワーク対策だけに留まらず、その先にある抜本的な改革に取り組むチャンスだと思います。そうする企業とそうではない企業との間に、大きな格差が生まれるだろうと想像します。

 

Ranabaseがちょうどいい

少々宣伝になります。本稿でご紹介した、「気づき」→「課題」→「施策」の導出と、そのグルグル回し活動は、紙と鉛筆でも出来ますが、活動の履歴を残し、仲間とシェアしようと思うなら、当社がご提供中の業務改善ツール Ranabase (ラーナベース) はちょうど良く機能を備えていますので、是非お試し下さい。もちろん、テレワークに留まらず、その先の企業変革につなげていただくことが我々の願いです。

 

 

 

 

執筆者情報:

冨樫 勝彦 (Togashi, Yoshihiko)

1972年生まれ 株式会社ユニリタ クラウドサービス事業本部 ビジネスイノベーション部 部長。Ranabaseプロダクトオーナー。大学卒業後ERP導入に従事、2000年にBPM(ビジネスプロセスマネジメント)のコンサルティングに転向し、国内へのBPM普及展開を推進。2019年からBPMツールの自社開発に着手、"BPMで日本を元気に!" をモットーとして、コンサルに頼らず組織が自ら継続的に業務プロセスを改善してゆくための方法論やノウハウをRanabaseのサービスに込め、BPM市場の裾野を広げる活動を続けています。

 

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

サービスを
利用してみる

30日間無料で、スケッチ(図)を無制限で作成できる
「パーソナルプラン」をご利用いただけます。
この機会に、Ranabase(ラーナベース)で継続的な業務改善を始めてみませんか?

サービス紹介やお役立ち資料を無料でご活用いただけます