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業務フローを描く対象、目的、視点

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業務フローを描く対象、目的、視点

モデルとは

昔、子供の頃に作ったプラモデル、空力を解析する風洞モデル、統計学の非線形モデル、ファッションショーのモデルさん・・・ いずれも「モデル」です。モデルとは、現実の”物”や”事”を何らかの目的のために、何かの視点に絞って抽象化し、不必要な要素を切り捨てた、謂わば「模型」です。モデルさんは模型と言っては不適切かもしれませんが、ファッションを際立たせるため(=目的)のプロポーション(=視点)を体現した役者であり、その人の声や性格や出自などについては捨象されています。

 

業務フロー

業務フローもモデルの一種です。業務フローって、どこまで書いたらいいの? 全ての業務を書くなんて気が遠くなる、細かな例外を言い出したらキリがない、という疑問をお持ちかもしれませんね。一般的な基準は、「標準化したい業務を対象に、誰がやっても同じ品質、同じコスト、同じ時間になるように、仕事の手順や判断基準を定義すること」となります。「標準化したいこと」の対象は企業や部門によって異なるので一概には言えないのですが、業務の可視化に取り組む前に、その対象範囲、目的、視点をしっかり定義することはとても重要です。

 

「うちの業務フローは人によって細かさ(粒度)がバラバラで、過去に作られたものは使い物にならない・・・」という話をよく耳にします。拝見してみると、確かに細かさも異なりますが、使い物にならない理由は細かさの違いよりも目的と視点の違いであることが多いのです。業務フローが書かれる代表的な目的と視点を整理してみると・・・

 

・ 内部統制(J-Sox)の業務フローは財務リスクの視点に絞られており、それ以外は捨象される
・ システム設計のための業務フローは開発すべき機能のパターンの洗い出しのために書かれており、
システムに関係のない業務(人間系の業務)は省略されている
・ ISO等の業務標準のフローは規程・ルール遵守の観点で書かれ、
あまり手間をかけずに認証を維持するため、高い頻度で変更が予想される細かな手順は省かれている
・現場の担当者が業務マニュアルとして描いた業務フローは自分の責任範囲のみに限定されており、
自分に直接的な関係がない他の担当者や他部署が行う事については省略されていることが多い

 

以上の4例はそれぞれに対象、目的、視点が異なるので、他の目的に再利用しようとしても使いまわしが効かないのは当然の結果です。業務フローをもっと実質的な業務改善のために活用しようとするならば、これらの和集合となるような記述ルールを決める必要がある訳です。Ranabaseをご利用いただくと、このような包括的な業務フローの記述ルールを含めて、講習会をご提供しております。ご遠慮なくお問い合わせください。

サポート内容のご紹介はこちら:https://lp.ranabase.com/support.html

 

 

執筆者情報:

冨樫 勝彦 (Togashi, Yoshihiko)

1972年生まれ 株式会社ユニリタ クラウドサービス事業本部 ビジネスイノベーション部 部長。Ranabaseプロダクトオーナー。大学卒業後ERP導入に従事、2000年にBPM(ビジネスプロセスマネジメント)のコンサルティングに転向し、国内へのBPM普及展開を推進。2019年からBPMツールの自社開発に着手、"BPMで日本を元気に!" をモットーとして、コンサルに頼らず組織が自ら継続的に業務プロセスを改善してゆくための方法論やノウハウをRanabaseのサービスに込め、BPM市場の裾野を広げる活動を続けています。

 

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