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エクセルで業務フローを描く時の課題と代替手段

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エクセルで業務フローを描く時の課題と代替手段

業務フローを作成する手段として最も選ばれているツールはエクセルだと思います。本稿ではRanabaseのような業務フロー作成に特化した専門ツールがエクセルとどう違うのか? どんな場合はエクセルから卒業した方が良いのか? についてご紹介します。

エクセルで業務フロー作成する時の課題

環境作りが面倒くさい

業務フローを描こうとしてまず最初に面倒なのは、枠や役割別のレーンを作ったり、業務や文書のシンボル(シェイプ)を用意することでしょう。サクッと始めたいのにこれを一から考えて作っていると、フローを描き始める前に疲れてしまいます。ネットにはそのためのテンプレートが用意されていて、無償でダウンロードすることも出来ますが、信頼できるものなのか、その良し悪しを見極めるのも一苦労だと思います。

記述ルールを揃えるのに手間がかかる

次に、業務フローを複数のメンバーで分担して作ろうとする場合、用意したエクセルのテンプレートに記述サンプル等も用意した上で、書き方のガイドラインをメンバーに周知することになります。ガイドラインの準備を疎かにすると、メンバー毎に書きっぷりがバラバラになります。やってみるとお分かりになると思いますが、業務フローを描く作業自体、かなり頭を使う作業ですので、その結果としてバラバラな大作が手元に戻って来てしまうと、書き直しを頼むことも憚られます。

修正依頼と版管理が煩雑になる

とは言え、用意したガイドラインが守られておらず、意味的に誤解が生じるような描き方のままでは、可視化した意味がありませんので、推進者は心を鬼にして修正を依頼してゆくことになります。オンラインのスプレッドシートであればまだマシですが、ローカルのエクセルファイルをやりとりする場合は、メールにファイル添付して修正を依頼し、戻ってきたファイルを版管理しながら取りまとめる作業は大変です。修正して欲しい箇所に吹き出しコメントを書いても、意図が正確に伝わらず何度もやりとりすることになります。

用語がバラバラになる

なんとか上記の困難を乗り越えたとしても、業務フロー内で使われた用語がバラバラなことに気づきます。業務用語まで予め規定することは困難なので、集めた後で用語を統一してゆく必要がどうしても発生するのです。例えば、フロー内に配置された画面名、帳票名、データ名などは揃えたいですし、業務名自体もそれが何を指すのか組織として定義を改めてゆきたくなってきます。しかし、同じ物事なのに異なる表現をされたものを目視で探して、一つ一つ修正してゆくという作業は気が遠くなってしまいます。このあたりまで来て始めて、やっぱりエクセルで管理するのは限界だなぁ、と気づくパターンが多いかと思います。

業務フロー作成の専用ツールを選ぼう

業務フロー作成に特化した専用ツールにはこれらのお悩み事に応える機能が予め準備されています。上記の課題に照らして考えられる要件は次のとおりとなります。

  • 業務フローを描くための枠やレーン、シンボル等が予め用意されている
  • 凡例や記述ガイドラインが予め用意されている
  • 推進者が定めた記述法を作成者に展開しやすい (表現の自由度を制限できる)
  • オンラインで作成、共有できる
  • ステータス(作成中、ドラフト完成、レビュー中、完成など)を管理できる
  • 版管理できる
  • フロー中の特定箇所を指してコミュニケーションができる


既に様々な専用ツール/サービスが提供されていますので、選定には上記ポイントをご参考になさって下さい。

Ranabaseの違い

当社から提供させて頂いているRanabaseも業務フロー作成専用ツールの一つです。上記に挙げた課題は当社のコンサル部隊が長年の経験の中で直面してきたものですので、当然ながらこれらを解決できるよう設計されています。特に4番目に挙げた「用語がバラバラになる」という課題に対する対応策として「リポジトリ管理機能」というもの (Ranabaseでは”パレット”と呼称) を実現していますのでご紹介させて頂きます。

用語のリポジトリ管理

Ranabseでは業務フローを書いて保存すると、フローに配置したシンボル (業務ステップ、役割、画面、情報、ルールなど) が個別データとしてリポジトリに蓄積されます。各シンボルの名称が一元管理されており、属性(プロパティ情報)を追加したり、フローにコピーして再利用したり、同じシンボルが複数の業務フローに使われていることを特定し、使用先を表示したりすることが可能となっています。前述の課題のように、同じ物事が異なる名称として描かれたとしても、(さすがに自動的に直すことまでは出来ませんが) リポジトリ上で一覧表示してそれらを特定し、統一された名称に修正することができます。業務フローを一枚一枚開いて直すよりかなり効率が上がります。

用語がバラバラなままでは、その業務フローを元としてシステムを設計する際に、要件の抜け漏れや誤解を生みやすくなります。リポジトリ管理によりこのような課題を解決し、高品質な業務要件定義が実現します。業務フローを書けば勝手に用語の台帳が出来てゆくので、業務一覧、画面一覧、帳票一覧、課題一覧などの台帳類を別途エクセルなどで作成し、互いの整合性を取ってメンテしてゆく手間も省けます。リポジトリ管理機能を持つツールは従来はハイエンドなBPMツールに限られていましたが、Ranabaseはお手頃な価格でこれに対応していますので是非ご評価いただきたいと思います。

最後に、Ranabaseで簡易的な業務フローを描く様子と、その裏でリポジトリにシンボルが一覧化される様子を動画でご紹介します。(音が出ますので再生時にはご注意ください。)




執筆者情報:

冨樫 勝彦 (Togashi, Yoshihiko)

1972年生まれ 株式会社ユニリタ クラウドサービス事業本部 ビジネスイノベーション部 部長。Ranabaseプロダクトオーナー。大学卒業後ERP導入に従事、2000年にBPM(ビジネスプロセスマネジメント)のコンサルティングに転向し、国内へのBPM普及展開を推進。2019年からBPMツールの自社開発に着手、"BPMで日本を元気に!" をモットーとして、コンサルに頼らず組織が自ら継続的に業務プロセスを改善してゆくための方法論やノウハウをRanabaseのサービスに込め、BPM市場の裾野を広げる活動を続けています。

 

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